あらすじ
継母（ままはは）やその娘たちに虐げられながら毎日を送っている不幸の権化シンデレラ（灰かぶり。略してハカブー）。強欲な継母、ローズマリーは、ツンデレロリ娘の長女バニラとやさぐれお姉さまの次女ベリーどちらかを、次期国王陛下であるセルト王子の妻にしようと必死。ローズマリーの恐るべき執念の末、お茶会の席を手に入れるが、王子を射止めたのは使用人のシンデレラだった。
あらためて
私が書いた和風曲芸の処女作。いきなりゼロから話を作るのはきついなぁという理由と、誰でも知っている童話がモチーフになっている話ならユーザーに受け入れてもらいやすいんじゃないかという、若干守りの姿勢で書いた作品。キャラクターに女性が多いというのも、モチーフに「シンデレラ」を選んだ理由です。「白鳥の湖」や「白雪姫」など、いくつか候補はありました。（それらの候補を、現在「和曲語り」シリーズにていくつか音声作品化しています） 最初の作品なので、あまり無茶苦茶をせず、わりと原作「シンデレラ」に沿った流れにしたはずだと自分では思っています。音声作品の脚本を書くこと自体初めてのことでしたので「この台詞は喋りにくくないか？ 尺を食いすぎではないか？ この台詞を音にするとこういうイメージで……」等と思いつつ、実際に自分で全員の台詞を喋りながら時間を測っていたのを覚えています。すべての和風曲芸作品の基板になったと思います。（吉川華生）
その時は精一杯の力を注いだ今作。今聞き直してみると粗が目立つと感じるのは、多少なりとも現在の私が成長したということでしょうか。しかしながら、そんな粗の中にも輝きを感じることが出来ます。和風曲芸の処女作として胸を張れる一枚です。（studio onepi）
シンデレラ（ハカブー） CV：渡会ななせ
屋敷の使用人。元々『灰かぶり』（埃や灰を被る仕事をする人間）の意味を持つ「シンデレラ」を命名されていたが、シンデレラという名すら呼びにくいということで、灰かぶりを略して「ハカブー」と呼ばれている。とんでもない低賃金重労働を強いられ、水も自由に飲めない為、感覚や言動が基本的に貧乏臭い。実は密かにファンクラブが出来る程、見る人が見ればその隠し切れない美しさが分かる原石のような女性。
バニラ CV：吉川華生
シンデレラの住む屋敷の長女。見た目も幼いが中身も幼い。好きな遊びはレゴブロックいじり。好きなおやつはたまごボーロ。愛読書はスラムダンク。テンションと声が異様に高い。というかうるさい。「バニラたんのブラックホールRADIO」という
ラジオ番組を趣味で配信している。重ねて言うが、こっちが長女。
ベリー CV：佐藤千幸
シンデレラの住む屋敷の次女。健康的な褐色肌とスラっとした体型を持ち、美意識の高さから様々なケアを欠かさない。少々高圧的なところがあり、また割と喧嘩っ早く、思い通りにならないと銃火器を出して相手を脅すこともある。特殊なモノマネが趣味。しつこいようだが、こっちが次女。
ローズマリー CV：長瀬ゆずは
バニラ、ベリーの母であり、シンデレラの雇い主。夫は海賊として秘密裏に海へ出ており、長期家を空けている。夫から定期的に来る仕送りが生活の綱だが、結構な頻度ですっぽかす為、家系は火の車。生活レベルを落としたくないという強い思いから、娘たちをこの国の王子、セルト王子に嫁がせようと必死。ひとまずのアピールとして、王子の屋敷をピンポンダッシュすることから始めている。
セルト王子 CV：健都
この国の王子。イケメン。性欲強し。そこここの姫に手を出しはするが、特定の女性に固執することなく自由気ままな生活をしている。ように見えるが、本人としては自分の心を射止める人間を、自分なりに探している。最近執拗にピンポンダッシュをしてくる人間が屋敷内を騒がせており、執事に調査を命じた所シンデレラの存在を知り、彼女に興味が沸く。
ロック CV：吉野一平
セルト王子専属の執事。スケジュール管理から執務の手配、ボディガードに至るまで、全てを万能にこなす。王子の要望は「御意」の一言で忠実に実行し、異変を感じればすぐさま駆けつけ対応する。ただ、彼も人間ゆえか、欲が何かを狂わせる事があり、こと性的側面に関しては王子に物申すほど我が強くなる。
「自分の声には魅力がある」という自負がある。
ピリカ CV：茶谷やすら
ネズミと話す使用人の噂を聞きつけ現れた妖精。その力は絶大で「ビビディ・バビディ・爆破！」の呪文と共に、様々な超常現象を巻き起こす。背丈は変身前と変わっておらず、常識はずれな背格好から鼠や虫扱いされやすい。因みに、呪文の最後の「爆破！」の規模によって現象の大小が変化。「ぶち爆破！」と唱えると失敗する。
シンデレラ！ファイナルへ
