あらすじ
自らの計略(?)により、まんまと使用人から一国の王子の屋敷へと旅立ってしまったシンデレラ。使用人に全てを任せっきりだったローズマリー一家は、日常生活もままならず、不便さに文句をたれる日々。しかし突如、そんなどんよりとした空気を吹き飛ばす人物が来襲! 彼の名はブロンソン。どうやらバニラの家庭教師としてローズマリーが招いたらしいのだが…。果たして、このカオスに終焉は訪れるのか?!
あらためて
今となっては何故「家庭教師の話」にしたのか全く思い出せない一作。曲ギミで何度か言っているとおり、この作品ほど「私の頭の中をそのまま具現化したような脚本」は他にないと思います。よくこれを音声化したものだという感動すら覚えます。演じてくださった役者さんたちに、申し訳なさと感謝を収録中ずっと抱いていました。ブロンソンとローズマリーの警察ドラマのくだりが一番好きです。内容的には本当に意味がないのですが、やたらドラマティックな仕上がり。この作品も含め、当時はまだ、私が仕上げた脚本について誰かが修正指示を出すという仕組みが一切なかったので、良くも悪くも破滅的です。そこがシンデレラの良さでもある、ということで自分を落ち着かせています。 (吉川華生)
『シンデレラシリーズの日常』のベースラインとも言える本作。本当に多種多彩な出来事が発生しているにもかかわらず、振り返ってみれば「中身がない」という驚愕の事実。私の知る限り、物語が描かれれば多少なりとも「登場人物の成長」や「青春ストーリー」のようなものが多かれ少なかれありそうなものなのですが、今作、いや本シリーズに限っては「ハチャメチャが押し寄せてきた」の一言で片付いてしまうのが、本当にスゴイことだと思います。 (studio onepi)
シンデレラ(ハカブー) CV:渡会ななせ
屋敷の使用人だった人。セルト王子のお屋敷に呼ばれ、今までの生活が一変。誰かの指示を聞く必要もなく、あくせく働く必要もなく。ただ、王子の寵愛を受け、健やかなる時を過ごせば良いという、夢の様な生活。なのだが、本人は落ち着かないようで…。また貞操意識が高いようで…。またまた、独占欲も強いようで…。
バニラ CV:吉川華生
使用人がいなくなったことで、恐らくは一番ブータレている人。年齢はいくつなのか分からないが、とにかく見た目も中身も幼い為、どうにかして魅力ある女性として殿方に見てもらえるようにと、今回ローズマリーが家庭教師を呼び、その指導を受けることになった、いわば被害者。ただ、イラッとついでに手榴弾を投げつける程度には抵抗出来ている模様。
ベリー CV:佐藤千幸
特殊なモノマネというか声マネが趣味な褐色妹。セルト王子専属執事のロックが、その美貌に惚れ込みちゃっかり交際を申し込み、現在はロックの彼女となっている。今回、ロックの休暇を利用して自宅に呼び寄せた。本人はロックとイチャラブしたいようだが、果たして…。
ローズマリー CV:長瀬ゆずは
今回の、核弾頭とも呼べる新キャラクターを屋敷に招いた張本人。娘の嫁ぎ先を心配しての行動なので、一見、娘想いの母親にも見えるが、何を見て何処から探し当てて一体全体彼のどこをどう信頼して家庭教師を依頼したのか全く以てさっぱり分からない。が、本編中その新キャラと同調するシーンが見られるので、きっと前世で何かあったんだろう興味はないが。
セルト王子 CV:健都
この国の王子。イケメン。性欲強し。シンデレラを見初め、屋敷に招き、彼女を愛でる日々を送り始めているが、当のシンデレラがまだ戸惑っている様子。しかしそこは一国の王子の懐の深さといったところか、急かすこともなく咎めることもなく、彼女が新しい生活に慣れるまで暖かく見守っている。因みに結婚はまだしていない。
ロック CV:吉野一平
セルト王子専属の執事。今回は王子の側から離れ、休暇を利用して恋人であるベリーの屋敷に訪れた。出会って間もないはずだが、彼の愛情は深いらしく、容姿は勿論のこと、その特殊な声マネまでも愛してやまない。自分の声に自己陶酔することから考えれば単に声フェチなだけなのかもしれないが。尚、今回の新キャラとはすこぶる相性が悪い模様。
ブロンソン CV:ダイキ
ローズマリーに招かれ、バニラの家庭教師として屋敷にやってきた。彼は一体何なのか。その出自、人種、言動その他諸々一切が不明。どこから現れ、どこに去ったのか、シリーズを通しても一番謎めいているかもしれない。分かっている事はただひとつ。超うぜぇ。